電力会社の経営問題解決型の人材育成課題に関する考察 : サービス産業としての電力会社の持続的競争優位性の確立に向けて(第6報告)
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概要
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これまでの電力会社の構造改革は、「電力会社の資産を最適化し、生産性を上げてより低いコストで事業を運営」することにあり、電力自由化の進展と共に電気の市場価格の下落という傾向が見られた。しかし、コストダウンで価格を下げるだけでは、これからの電力経営は縮小を続ける一方である。縮小均衡から既存電力会社脱出するためには、(1)BtoB(産業用・業務用)のみならず、BtoC(家庭用)の市場をさらに維持・拡大すること、(2)価格の下落を回復できるだけの付加価値を、エネルギーを中心としたサービスで獲得していかなければならない。ここに、サービス産業として電力会社の研究は意義あるものとなる。本稿では、サービス産業としての電力会社における持続的競争優位性は何にあるかを追究すると共に、その持続的競争優位性を獲得するために、これまでの電力会社が抱える経営問題を抽出し、その中で重点的な経営問題解決型の人材育成課題を考察する。
- 2009-10-23