先天性心疾患の子どものボディイメージの構成要素 : 社会で生活する青年たちの語りから
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概要
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社会で生活する先天性心疾患の子どもがどのようなボディイメージを持つのかを明らかにすることを目的に、青年期にある12名を協力者とし質的帰納的研究を行った。その結果、先天性心疾患の子どものボディイメージは、疾患の特徴を反映する【心臓に耳を澄ましている】という心臓への研ぎ澄まされた感覚を基盤にし、【心臓病に縛られている】窮屈な感覚と、病気であっても【心臓病から解放されている】自由な感覚で成り立っていた。これらには、症状の特徴、継続的な療養行動、活動の制限、周囲のまなざしが影響し、特に解放された感覚には患者会の仲間が影響していると考えられた。外観からはわからない彼ら特有の世界を表現したボディイメージによって、先天性心疾患の子どもの包括的な理解および支援についての新たな視点が明らかにされた。
- 日本小児看護学会の論文
- 2005-09-05
著者
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