重度の摂食・嚥下障害高齢者に経口摂取を可能にする看護 : 援助指針を適用して
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概要
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本研究の目的は,重度の摂食・嚥下障害高齢者に援助指針を作成し適用した看護実践から,経口摂取を可能にする看護援助の内容を明らかにすることである.重度の摂食・嚥下障害高齢者に経口摂取を可能にする援助指針は,6名の看護援助の分析と,文献を用いて作成した.援助指針は,3領域9項目32細目が抽出された重度の摂食・嚥下障害高齢者2名に援助指針を通用した結果,1名は74日目で3食すべて経口摂取となり,1名は経口摂取に至らなかった.経口摂取が可能になった事例では,各援助指針の看護援助を積み重ねるなかで,各援助指針間のつながりがみられた.また,学習支援として《食べることの再獲得を支援する》が見出された.経口摂取に至らなかった事例では,初期の段階での栄養状態と必要エネルギーに関するアセスメントが必要であった.以上の結果から,重度の摂食・嚥下障害高齢者に経口摂取を可能にする看護は,段階的に10項目の援助指針の優先性を重視し,看護援助をつなげていくことが重要であることが示唆された.
- 日本老年看護学会の論文
- 2007-03-15
著者
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