介護予防拠点施設を継続利用している高齢者の生活と施設における体験
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概要
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本研究では,介護予防拠点施設を継続利用している高齢者の生活背景と施設における体験内容,および利用後の変化を質的記述的に分析し,施設が果たしている役割を検討した.施設利用者10名に半構成面接調査を行った結果,以下のことが明らかになった.利用者は,【加齢とともに変化した生活】を送りつつ施設を利用していた.施設では【多種多様なサービスや屋内外の活動を体験】し,【利用に伴うポジティブな気持ちと不満】を抱いていた.このような施設における体験内容と体験を通して抱いた気持ちは,相互に関連して,【心身の良い変化を自覚し生活が変化】することにつながっていた.そして,利用者はその変化を目の当たりにした【家族や第三者からの後押し】を得て,施設の【継続利用を希望】していた.施設という場の意味は,自分の居場所を見出せること,心身の不調が改善し社会生活機能が維持できること,将来の不安が軽減することであった.
- 日本老年看護学会の論文
- 2008-11-01
著者
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吉村 洋子
福井県立大学
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吉村 洋子
福井県立大学看護福祉学部看護学科
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笠井 恭子
福井県立大学看護福祉学部看護学科
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寺島 喜代子
福井県立大学看護福祉学部看護学科
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寺島 喜代子
福井県立大学看護短期大学部
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