健康な高齢者とのふれ合いを通しての実習の学び : 実習記録の分析から
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概要
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老年看護は,看護者の老年観によりその看護が左右されると言われる.しかし,近年,子供と同居する65歳以上の高齢者は,年々低下する傾向にあり,学生が高齢者の生活を具体的にイメージできない状況にある.そのため看護教育の中で,学生時代に,高齢者のマイナスやプラスの両面,すなわち加齢に伴う身体的特徴のみならず高齢者のもつ知的な統合能力やさまざまな経験の積み重ねにより獲得された結晶性能力などを理解することが重要であり,老年看護の授業方法や老年看護学実習の場の選択は重要である.これらのことより当看護学科の老年看護学実習Iの中に,高齢者大学およびサークル活動の実習を1日取り入れた.学生の高齢者とのふれ合いを通して感じたこと,学んだことの自由記述を内容分析した結果,「高齢者の健康的側面」,「高齢者の特性」,「サークル参加時の高齢者の特徴」,「社会資源」,「老年看護の方向性」,「高齢者の健康段階」,「イメージの変化」,「自分の将来」の8カテゴリーに分類された.「高齢者の健康的側面」では,高齢者の意欲,豊かな経験・価値・信念,生きがいをもっている,強み・英知などの学びの記述が最も多く,実習の学びを確認できた.
- 日本老年看護学会の論文
- 2003-11-01
著者
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