超高齢過疎地区で高齢者が生きる意味 : 瀬戸内島嶼部での民族看護学的アプローチ
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概要
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本研究は超高齢過疎の離島で高齢者が生活する意味を明らかにすることを目的として,半構造的なデーターの収集と質的記述法のレイニンガーの民族看護学を用いた.対象はC島の住人35人(23戸)で,1999年2月〜2000年2月まで6回の現地調査を行い,主要情報提供者8人と島の他の住民,保健医療関係者と面接しインタビューを行った.収集したデーターは逐語録にして,類似点と差異を系統的に分析して以下の知見を得た.超高齢過疎のC島で高齢者が生きる意味とは,(1)島の生活を維持,(2)島の歴史と伝統,(3)繁栄した時,(4)兄弟姉妹や夫婦の杵,(5)豊かな島の生活,(6)不便な生活,(7)健康障害を持ちながらの生活,(8)医療や福祉関係者との相互理解,(9)さまざまな生きざま,(10)希望の10カテゴリーに分類される.それらをまとめると「健康を気づかい,伝統を守り,豊かさと不便さを分かち合い,覚悟して限りある自分達と島の歴史を全うしようとしている」という主要なテーマが導き出された.
- 日本老年看護学会の論文
- 2000-11-01
著者
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