高齢慢性透析患者の生きがい意識の関連要因
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概要
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本研究の目的は,高齢慢性透析患者の生きがい意識の関連要因を明らかにすることである.対象は,山形市内一施設で維持透析治療を受ける60歳以上の患者43名である.生きがい意識の測定は改訂版PGCモラール・スケールを用い,PGC得点を目的変数として,各調査項目との関連の有無や強さを統計学的に分析した.単変量の解析の結果,生きがい意識と有意(p<0.05)の関連が認められた項目には,入院・職業・白内障の合併の有無,倦怠感の有無と程度,頭痛の有無,日常生活動作の程度,頼りになる家族の存在,相談できる友人の存在があった.有意の関連が認められた各項目を説明変数とした多変量解析では,相談できる友人の存在が,他の変数の影響を除いた後でも,生きがい意識とより強く関連していた・以上の知見を高齢透析患者の生きがい意識を高める看護の実践に生かしていくとともに,さらに分析を重ねることで,看護援助の視点をより具体的かつ明確化していくことが必要であると考えられた.
- 日本老年看護学会の論文
- 1999-11-01
著者
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浜 めぐみ
旭川医科大学医学部看護学科
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川原 礼子
弘前大学医療技術短期大学部看護学科:前山形大学医学部看護学科
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川原 礼子
弘前大学医学部内科学第二講座
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浜 めぐみ
旭川医科大学医学部附属病院:前山形大学大学院医学系研究科看護学専攻修士課程