問題プロジェクトのリカバリ手法の検討(<特集>「プロジェクトと組織のリスク」&「成功するプロジェクトのための仕組みと組織活動」)
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概要
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現在、プロジェクトマネジメント(PM)に関する教育、手法についてはほぼ確立されているといっても過言ではない.日立グループでもPMBOKの教育が盛んに行われ、PMに関する知識、手法は体系的に修得されてきている.しかしながらPMに関する手法を身につけているにもかかわらず、問題プロジェクトは一向に減少していない.プロジェクト自体が大規模化してきており、いろいろなシステムとの接続やマルチベンダ化など複雑化してきているため難しいプロジェクト運営を迫られているかもしれないが、それにしても同じ失敗が繰り返されている.また、大規模プロジェクトは問題にならないよう幹部、PMOも参画し、監視しているが悪化の兆候が見えてもすぐにはリカバリの行動に移ることができない.それはなぜか?我々は成功するためのPM手法は身につけてきたが、失敗した後どうリカバリするかについては体系的に学んできていないことが原因だと考える.本稿では「プロジェクトは失敗するものである.」という前提に「問題になりそうなプロジェクトをどう検知し、どうリカバリしていくか」について具体的な手法を検討する.
- 2009-08-15