欧州道路課金サービスの最新動向 : 実用化に向け進行する欧州指令と標準化(交通における計測,一般)
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概要
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欧州では1980年後半からDSRCを利用した料金収受システムの導入が始まっている。欧州では1992年からCENのTC278WG1で料金収受の標準化が行われ、欧州の料金収受システムの標準規格を制定してきたが、実際には各国の道路事業者が独自の料金収受システムを導入した結果、互換性のない複数のシステムが存在している。この結果、欧州域内を移動する自動車には通過する国毎の車載器が搭載され、ユーザにとっては電池の交換や故障などの保守が煩雑となり利便性が損なわれている上に、支払いに関しても複数の事業者との契約が存在している。このような状況から、欧州委員会は2004年に欧州で統一の電子的道路課金サービスを実現するシステムへ移行する旨の指令(DIRECTIVE2004/52/EC)を発行している。この指令によると欧州内で道路の料金収受するシステムを導入する際には、この欧州の電子的道路課金サービスを実現するシステムを導入することが義務付けられる。これを受け、各国政府と道路事業者および製造メーカは、新たな統一の道路課金サービスを開始するための法整備、標準化作業、プロジェクトによる実証実験などに取り組んできた。これら成果が欧州委員会に報告され、統一の電子的課金サービスの決定が正式に承認されようとしている。
- 2009-09-02
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