CTコロノグラフィによる大腸癌スクリーニングとポリープのコンピュータ支援検出(<特集>医用画像論文)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
CTコロノグラフィ(computed tomography colonography)は,仮想大腸内視鏡(virtual colonoscopy)とも呼ばれ,CT撮影による大腸の画像診断法である.最近米国で行われた大規模な臨床試験の成功を受け,大腸癌スクリーニングのッールとしての普及が確実視されている.CTコロノグラフィが臨床で有効に使われるためのキーテクノロジーとして期待されているのが,大腸ポリープのコンピュータ支援検出(CAD)である.ポリープ検出のCADは,CTコロノグラフィにより得られる大腸のCT像を画像解析し,ポリープの疑いが高い領域を自動的に検出し,医師に提示する.読影に要する時間を抑えつつ,見落しや見誤り率を減らし,しかも読影する医師の熟練の度合による検出率の差を少なくし,常に一定水準の検出性能が得られることを目標とする.本論文では,大腸癌スクリーニングにおけるCTコロノグラフィの位置付けを概観した後に,なぜCADがCTコロノグラフィにとって重要なのか,ポリープ検出用CADのアルゴリズムの基礎, CADの代表的なポリープ検出性能,及び,大腸ポリープCADの今後の課題と展望について述べる.
- 2008-07-01