1.血漿凍結温度とクリオプレシピテート : 第VIII 因子活性(第1セッション,第16回研究会)
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概要
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血友病A患者の治療には,欠損している血液凝固第VIII因子(抗血友病グロブリン,antihemophilic grlobulin : AHG)を輸注補充するのが,最も合理的で,かつ効果を最も確実に期待できるが,このAHG製剤としては従来よりCohnの酒精分画法で血漿から分離した「抗血友病グロブリン濃厚液」が用いられてきた.しかし最近は血漿を凍結した後これを緩り融解させる際現われる寒冷沈澱,すなわちクリオプレシピテート(cryoprecipitate,以下クリオ)を応用するPoolの方法が用いられるようになった.本稿ではこのクリオを作る際,そのAHGの収量および活性をできるだけ高率にするための血漿凍結および融解の条件,ならびにこれを乾燥する際の影響などにつき2,3の検討を加えたので報告する.
- 低温生物工学会の論文
- 1970-08-30