2.2 雨のトリチウム(2.環境トリチウムの現状と分布,<小特集>施設起源トリチウムの移行モデルと環境トリチウム分布)
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概要
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成層圏で宇宙線と大気中元素との核反応で生成した天然トリチウムは,対流圏へ移行し,もっぱら雨として地表に降下する.核実験で成層圏に注入されたトリチウムは1950-1980年代の雨に顕著に検出されたが,現在の雨のトリチウムレベルは天然レベルに戻ったと考えられる.天然トリチウムの生成量は11年サイクルの太陽活動に連動して変化しているはずであるが,その変動をはっきりと雨に見出すことはできない.これはトリチウムの半減期が長いことと地表面からの再蒸発というトリチウム独特の環境挙動によるためと考えられる.
- 2009-07-25
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