要素生産性と環境負荷 : 中国産業連関表による要因分析
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概要
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本稿での問題関心は,中国経済の成長および環境負荷の増大がいかなる要因によるものか産業連関分析を用いて明らかにすることである。手法として,均衡生産量・価格モデルを用いた要因分析により,最終需要,各種要素生産性等の環境汚染への寄与を定量化する。具体的な分析対象は1992年,1997年,2002年中国産業連関表であり環境汚染物質としてはCO_2を用いる。分析の結果,同時期のエネルギー原単位向上の要因は,主にEP技術の適用により,環境負荷自体はエネルギー・素材産業の最終需要や原材料供給部門での最終消費に起因し増加しており,CP技術に関わる各要素生産性は,依然として改善の余地が残されていることが明らかになった。
- 2009-09-25