伝書鳩の色光弁別学習(V 心理,慶応義塾創立百年記念論文集)
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概要
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弁別学習の転移は普通先行学習(原学習)に後続学習(検査学習)をそえることによってたしかめられている。そこでもし、後続学習においてその結果が先行学習より速進されているならば学習の積極的転移を認めるのであるが、学習の速進が観察されなければ転移を認めることは出来ない。それゆえに先行学習と後続学習の「如何なる条件がこの学習の転移をもたらすか」が常に問題となり、この点について従来多くの研究がなされて来た。特に弁別学習では刺激条件の局面から「如何なる条件下で学習の転移が認められるのか」の問題が扱われ、更に転移をもたらす充分条件を決定しようとする試みがなされている。こゝで報告する実験もこの観点に従って、用いられた刺激条件の分析から先行学習と後続学習を比較しようとするものである。