正常血清の抗真菌性因子の研究 : 抗カンジダ因子検定法とその分布
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概要
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著者はCandida albicans. 7N株を被験菌として,アイソトープで標識した核酸前騒物質の取り込みを応用した抗真菌作用の検出法を考案した。この方法により,これまで比濁法や菌数計算法では得られなかった定量,かつ再現性ある測定を行なうことが可能となった。本法によりヒトと牛の正常血清に抗力ンジダ作用があることを立証したが,ヒトの場合,肝疾患,白血病,癌,糖尿病,重症結核患者においては,この作用が低下,もしくは,消失している例が多いことを認めた。本作用物質はopportunistic fungi (通性病原真菌)の感染に対する宿主の液性防禦機構を解明する上に,重要な手掛かりを得られると考えたので,その安定性および精製を検討した。その結果,本作用物質は, 3カ月間の-20°での保存でもその活性に及ぼす影響は全くないが,室温放置では急速にその活性を失なう。また本作用物質は非透析性で, 56°, 30分間の加熱には比較的耐えうる。血清蛋白のSephadex G-200による分別でγ-グロブリン分画に存在することを確めた。
- 千葉大学の論文
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