Rous肉腫ウイルスと3-Methylcholanthreneとの併用効果
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概要
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Rous肉腫ウイルスSchmidt-Ruppin株(SR-RSV)と3-Methylcholanthrene (MCA)とを併用して,マウス,ウズラを処置し,両者の協同作用の有無を検討した。生後3〜4日のマウスに0.075mgのMCAを接種した場合, MCA単独処理群に比して,MCA, RSV重複処理群においてより早く腫瘍の発生が認められた。しかしRSV単独処理では腫瘍の発生は認められなかった。MCA単独,および重複処理によって生じたマウスの肉腫を摘出してin-vitroの培養に移して継代し,形態,増殖のパターンなどを比較したが,両者に著しい相違点は認められなかった。重複処理によって生じた肉腫の培養細胞はニワトリヒナ翼下に接種することによってRSVゲノムの存在することが証明された。ふ化後1ヵ月前後のウズラの翼下にRSV単独,あるいはRSVとMCAとを重複接種した場合にも,腫瘍は一旦生じた後退縮し,腫瘍抽出液中に感染性RSVは証明されなかった。他方, MCA単独処理群では, 3ヵ月の観察期間中,腫瘍の発生は認められなかった。
- 千葉大学の論文
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