同種皮膚移植片におよぼすRNA前処置の効果
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概要
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ドンリュウ系とウイスター系ダイコクネズミの2系間で,相互に同種皮膚移植を行なった。特に移植皮膚片をRNA溶液中に保温(incubate)することによる効果を検討し,つぎのような結果を得た。1) 移植片をRNAに保温することにより,移植片の生着日数は延長するが, RNAの系または種特異性は,はっきりしない。しかしrecipient由来のRNAは, donorのRNA, yeast RNAよりも生着日数を延長した。2) DNA, d-Ribose,抗リンパ球血清などによる保温では, RNAにみられた延長効果はなかった。3) 同一個体にRNA保温と生食水保温のふたつの移植片を同時に移植しても, RNAに保温した移植片の生着日数は延長する。4) 二次移植に際しても, RNA保温による移植片の生着日数延長効果がわずかながら認められる。5) 移植片をRNA保温後,生食水で洗滌すると,その生着日数延長効果は消失する。
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