頸動脈小体化学受容性神経発射の機能的分類
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概要
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酸素不足症における呼膜反応が主として末梢化学受容体を介しておこなわれることは一般に認められているが,CO_2の効果についてはなお問題が残されている。この点をさらに検討するため,chloralose-urethane腹腔内麻酔のネコ19匹について頸動脈小体化学受容性神経発射の機能的分類をおこない,その生理的意義を検討した。人工呼版下でN_2,O_2,CO_2,の種々の混合ガスを吸入させるとPaO_2,の変動のみでも反応するA型,PaCO_2,があるレベル以上でなければPaO_2の変化に反応しないB型,そしてPaO_2,の変化には反応せず,PaCO_2,の増しにのみわずかに反応するC型を区別した。A型とB型について呼吸化学反射を起こす薬物,lobeline,NaCNの効果,および,各線維のインパルスの伝導速度を比較し,それぞれの機能的意義を検討するとともに,とくに電顕所見との対比にかんし文献的考察を行なった。
- 千葉大学の論文