腎保存の研究
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概要
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著者は健康雑種成犬の血圧よりやや低い110mmHgの一定圧で,灌流液の補充,調整を行なわず,腎の非拍動灌流を行なって,組織学的,組織化学的観察を試みた。その結果,灌流に際し腎内灌流が良好であれば(体外循環装置の循環が円滑に行なわれるもの),臓器腫大にもかかわらず構造的変化は少なかつた。この多少の重量増加はやむを得ないものであり,機能的には可逆的のものと考えられる。著者の実験装置では,灌流腎の第II群のI部には組織学的にも組織化学的にも比較的よく保持されているものがあったが,そのほかは組織化学的活性は示めすも,再移植には耐え得ないであろうと推定され,本装置灌流腎は第II群に再移植の限界があるように推測された。
- 千葉大学の論文