経営教育と企業文化 : 管理者教育に焦点をあてて(第3報告,第5セッション【管理者教育】,日本企業の経営実践と経営教育)
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概要
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経営教育と企業文化との関連を、管理者教育のあり方に焦点をおいて論じた。統一論題が「日本企業の経営実践と経営教育」であるからして、論じる対象は日本の経営教育と管理者教育であり、その過去と現在を踏まえてこれからを論じた。これからについては、企業文化の確立にとって期待される管理者教育のあり方を提言することになった。企業文化と経営教育とは、経営実践の現場では、次のような4つのかかわり方をしてきた。この4つの視点は、同時に、企業文化と経営教育との関連を解き明かす4つの切り口でもある。1つは、社員教育の効果性は企業文化に支えられるという視点である。長年にわたって培われた職場風土が、研修を通じて洗脳された管理者の経営実践を阻むことになる。2つは、仮に集合研修の機会を設営しなくとも、日々に、組織風土や企業文化が管理者教育を実践している。企業文化は、社員に対する社会的管理者だという視点である。3つは、管理者教育の目的として、企業がめざす経営の理念とビジョンを体得させ、マネジメント活動において企業文化を体現させることの重要性が高まったという視点。4つは、日本の経営は今や大転換を遂げることが要請され、新しい企業文化の創造は待ったなしの局面を迎えているが、このことに管理者をどう絡ませるかが管理者教育に課せられる大きな課題としてクローズアップされてきたという視点である。ではどう絡ませるかとなれば、企業文化の創造を先行させることになるはずである。
- 2009-06-26