授乳に関する母親の問題解決行動を促すためのかかわりに関する研究 : 開業助産師のかかわりの原点
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概要
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本研究は,開業助産所の助産師が,母乳哺育を希望する母親に対して退院後の授乳に関する問題解決行動をとれるために行っているかかわりを明らかにすることを目的として行った。データ収集は,助産所の開設者である助産師8名を対象に半構造化面接により行った。データ分析の結果,授乳に関する母親の問題解決行動を促すためのかかわりに関して10のコアカテゴリーが抽出された。そのうち,【まるごと認める】【しょっちゅう側にいてずっとよくみている】という2つのコアカテゴリーがかかわりの原点となっていた。常に母親のことを気にかけている助産師のかかわりには母親を大事に思う気持ちがあり,母親を条件なしに受け入れ,気にかかる存在となっていた。このことが,物理的にしょっちゅう側にいてずっとよくみるというかかわりを誘発する。そして,そのかかわりにより一層母親のことが気になり気にかけるという相互作用の関係が成り立っていると考えられる。このかかわりの原点が,助産師の具体的なかかわりを生み出し,母親の自信につながり,さらには主体的な行動を促すことになっていることが示唆された。
著者
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