溶媒を用いた高圧下のダイヤモンド結晶成長(<小特集>バルク成長分科会特集-機能性材料ダイヤモンド-)
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概要
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溶融した金属または合金を炭素に対する溶媒として用いるダイヤモンド結晶成長は,溶媒-ダイヤモンド擬二元共晶系の振る舞いにもとづいて理解される.黒鉛とダイヤモンドの安定関係が拮抗する圧力領域では黒鉛とダイヤモンドの晶出が競合し,ダイヤモンド核形成密度と粒子成長の様相に多様性をもたらし,工業用粒子の製造に応用される.温度勾配下のダイヤモンド再結晶による大粒単結晶育成では炭素輸送率によって結晶重量増加率が制御される.溶媒の包有を起こす表面過程,それを防ぐ合理的な成長速度制御,種子結晶の方位と完全性,溶媒の選択などが良質で高純度な結晶を育成するために検討されて来た.現状では数百時間の育成時間で10カラット前後の高完全性単結晶が得られている.
- 2004-11-30