人工骨補填材NEOBONE^[○!R](ネオボーン)(<小特集>生体・医療材料)
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概要
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人工骨補填材NEOBONE^[○!R]は,ハイドロキシアパタイト多孔質焼結体であり,特徴ある気孔構造を有している.気孔率は75%程度と高く150〜200μmの気孔が10μmを超える連通部を介して全体に繋がっている.多孔体の骨格部は,緻密に焼結した状態で,高気孔率にもかかわらず圧縮強さ15MPa程度と高い機械的強度を示す.動物試験では,NEOBONE^[○!R]の中心部まで迅速に生体組織が侵入し,6週後には成熟した骨髄組織が形成された.これは,NEOBONE^[○!R]の気孔構造による効果で,従来の人工骨補填材とは一線を画している.NEOBONE^[○!R]は,臨床試験,医療用具製造許可等の許認可を経て製造販売を開始し,臨床使用が始まっており,今後は再生医療や組織工学の分野にも使用されると期待している.
- 2004-07-31