ドイツのバイオベンチャーの発展と官民資金供給の役割(<特集>生命科学の事業化)
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概要
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従来の研究は,ベンチャー(Entrepreneurship)の創業初期段階における環境的要因の役割を検討するのに多くの努力を費やしてきた。しかし,具体的な産業部門の発展期間におけるベンチャーに影響を及ぼす特定要因に関する研究はあまりなされてきてはいない。それ故に,本稿の目的は,より進化論的な観点からバイオ産業におけるベンチャーを探究することにある。その際,研究の焦点は,2つの重要な環境要因である公的資金供給と私的資金供給とに当てる。何故なら,資金提供の問題はベンチャーの事業開発にとって極めて重要であるからである。基本的に,この萌芽的な研究は,公的私的資金提供が黎明期だけでなく,円熟期のベンチャーにも重要な影響を及ぼすことを示す。加えて,当該研究は,公的な資金供給が産業の初期段階では重要な影響を及ぼすが,成熟段階では限られた役割しか果たさないことを予備的に証明している。故に,今後,本格的な研究が行われれば,我々の観察は,研究者だけでなく,政策立案者にもかなりの意義を有すると思われる。
- 2009-05-25
著者
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ミュラー クリスチャン
Divisional Assistant Head, Federal Ministry of Education and Research
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マンハルト ボリス
BIOCOM Projektmanagement GmbH
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ミュラー クリスチャン
Divisional Assistant Head Federal Ministry Of Education And Research