日本からの中国帰国留学生の自己実現と「制約」に関する事例的考察
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概要
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本稿の目的は,福建省厦門と広東省広州において,改革開放以降,日本に留学し,1990年代中後期以降から中国に帰国した,いわゆる「海帰」と呼ばれる中国帰国留学生を考察の対象とし,行為者の立場に立ったミクロな考察を通して,帰国留学生が中国に帰国後,日本での留学経験をどのように生かしているのか,その過程でどのような困難に直面しているか,異文化における生活経験が個人の生き方にどのような影響を及ぼしたか,といった問題について考察することにある。本研究は,国際帰国移民研究の視野から,トランスナショナリズム論に対する問いかけ,及び「為国家服務」の観点に疑問を投げかける立場から,個人の主体的な生き方の模索と,そのプロセスにおける国家レベル,中国社会レベルの「制約」について探求していく。
- 2009-04-25
著者
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