整備済み水田排水路系における魚類およびトンボ類数種の成長過程
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概要
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改正土地改良法(2001年6月)により、環境との調和に配慮した農業農村整備事業が強く求められることになった。しかし、従来型の整備による水田がすでに広範に存在する。これら整備済み水田地区においても、最小限の環境対策の実施が望まれるため、その一環として整備済み水田地区排水路における水生生物の成長過程を明らかにし、有効な対策の可能性を調査した。本研究は、茨城県筑西市の圃場整備済み水田地区の排水路を取り上げ、水路レベルを考慮した6調査地点において、2001年4月から2002年3月の間毎月1回定期的に実施した現地調査に基づき、水生生物の成長過程を検討し、以下のことを明らかにした。魚類は、オイカワが9月に、ドジョウが5月に当歳魚が出現した。トンボ類は、バグロトンボ幼虫が6月に、シオカラトンボ幼虫が5月および7月に羽化した。4種とも、非灌漑期になると採捕個体数が減少したことから、越冬地として本排水路系の下流部に湿地を造成することを提案した。
- 2009-05-30
著者
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