オーストラリアの社会福祉事情
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概要
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本稿は、オーストラリアの社会福祉事情、特に高齢者福祉について、筆者がこれまで収集した資料や聞き取りに基づいて、研究ノートとしてあらわしたものである。オーストラリアやニュージーランドといったオセアニア諸国の社会福祉政策については、これまでにもいくつか研究がなされ、「母国イギリスとは一味違った社会保障体制を導入している。」ことが明らかにされている。しかし、これらの国々の社会福祉に関する研究そのものはまだまだ十分とはいえないと思われる。幸いなことに筆者は昨年10月末、オーストラリアの社会福祉施設、具体的には老人ホーム、デイサービスセンター、有料老人ホームといった高齢者福祉施設と政府高齢者福祉担当部局を視察する機会を得た。この視察ではオーストラリアの社会福祉の歴史から現在行われている福祉サービスに関して、講義と現場視察を交えながら、10日間余りの駆け足でまわった。よって、個々の事柄には深く立ち入ることはできなかった。しかし、オーストラリアの高齢者福祉の概要とその特徴だけは押さえられたのではないかと思う。そこで見聞きしたことをふまえてオーストラリアの高齢者福祉の一端を報告してみたい。
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