中国における保税物流園区の発展に関する研究
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概要
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改革開放から,中国経済の急成長に伴って,物流需要が増加した。一方,現在の中国の物流産業は,発展途上段階にある。そのなかで,物流事業者(第3方物流)の育成および近代的な物流施設の整備が,物流を発展させるための大きなテーマとなっている。特に,国際物流に関わる物流施設立地の受け皿として,保税物流園区がある。本論文は,まず保税物流園区の基本的な概念について触れ,位置づけ,従来の保税区とどのように違うのか,現在,保税物流園区がどのように展開し,その状況はどのようになっているのか。そして,企業は保税物流園区をどのように利用しているのかという視点から物流機能を類型化した。次に,上海外高橋,大連,天津の3つの保税物流園区の事例を通じて,行政側の優遇策,さらに日系物流事業者が,保税物流園区をどのように利用し,どのような特別のメリットがあるのか,さらに入居企業特性と政府の関係,今後保税物流園区はどのように展開していく可能性があるのかについて検討する。