血液透析への効果的な対処
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概要
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血液透析はわが国における末期腎不全に対するもっとも一般的な治療法で,約26万人が受けている.血液透析患者は週3回の治療に加えて,治療時間のねん出,食事・水分管理など日常生活でさまざまな制約を受けることになり,それが慢性的なストレスにつながっている.このような状況におかれた血液透析患者の生活の質を考慮したとき,血液透析へいかにうまく対処していくかが重要な生活課題と考えられる.筆者は血液透析患者を対象に質問紙法による調査を行い,その結果を多変量解析により分析し,効果的な対処に関するモデルを構築した.調査からは,問題解決型の対処には自己効力感を高める効果が,また気分転換を志向した対処には生活満足度を高める効果がみられた.気分転換を志向した対処のなかには,通常好ましくないとされている対処も含まれていたが,生活の質という観点からは必要性があるものと推測される.
- 2008-11-25
著者
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