交友関係のタイプを診断するテスト開発の試み : 会話時のパーソナル・スペースと感情の測定を利用して
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概要
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本研究は,強いストレスを抱える交友関係のタイプを診断するテストの開発を目的にしている.被験者は小学4年から中学3年の合計904名である.今川による投影法を利用したパーソナル・スペーステストと会話場面での自己開示性,親密性,同調性,葛藤等を測定する尺度である.結果は以下の通りである.(1)会話場面での評定値をもとに,自己開示・親和因子,同調因子,葛藤因子,支配因子を抽出し,合成得点を算出した.(2)自己開示・親和得点は,親密距離群が最も高く,友人距離群,疎遠距離群,離反距離群になるほど低くなる.(3)自己開示・親和得点と同調・葛藤得点の2つの軸から,交友関係のタイプをしがみつき群,同調ジレンマ群,身切り独立群,満足群の4群に分類した.(4)支援を必要とするタイプとして,しがみつき群で親密距離群に該当する男子11名,女子15名,同調ジレンマ群で親密距離群に該当する男子19名,女子14名が抽出された.
著者
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