近年,日本語においても限界性という概念が動詞の意味分析および統語分析において欠くことのできない理論的装置であることが明かになっている。しかし,現在までに提案されている限界性を判定する客観的テストには一長一短があり,決定的なものが出現しているわけではない。本論文は,単一のテストではなく,複数のテストを組み合わせることによって,より良い限界性の判断が可能になることを主張する。
尚絅大学・尚絅大学短期大学部