電子励起の定量的記述 : GW近似とベーテ・サルピータ方程式(<特集>電子状態の第一原理計算の現状と課題)
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概要
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基底状態に対して強力な密度汎関数理論であるが,電子励起状態には限界を見せる.弱相関系の半導体ですらバンドギャップや光吸収スペクトルは実験から大きくずれる.長年の研究はこの困難が多電子効果に起因することを明らかにし,バンド計算と多体論的手法を組み合わせる試みが続けられてきた.現在ではGW近似やベーテ・サルピータ方程式に基づいて経験パラメータなしに現実系を扱うことが可能である.その結果は,定量的に大きな成功を収めるとともに,定性的な理解にも役立っている.
- 2009-04-05