利用者による楽譜検索での検索戦術
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概要
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本研究は,利用者がどのようにしてOPACで楽譜を検索しているのかについて,現状を把握することを目的としている。本研究では,Batesによって定義された検索戦術に基づき,利用者の検索戦術について分析した。利用者の検索過程を調査するために,米国大規模大学の音楽研究科に所属する大学院学生を対象として質問紙調査と面接調査を実施した。質問紙調査の58人による回答から63件の検索セッションを分析対象とした。検索過程での検索戦術について,Batesのまとめた検索戦術を基に分析した。質問紙調査終了後,検索戦術の立案での外的要因について調査協力者の意見を収集するために,41人を対象として面接調査を行った。調査結果から,調査協力者は,検索式作成時において,主にSPECIFY,EXHAUST,REDUCE,BROADの検索戦術を用いていたことが明らかとなった。BROADは,オンライン検索を前提とした本研究で新規に追加された検索戦術である。検索式修正の過程では,さらに多様な検索戦術が用いられた。また,調査協力者は,一つの検索式に対して,検索の意図の異なる複数の検索戦術を組み合わせて用いていた。検索戦術の立案に影響する要因として,音楽分野での資料の特性や提供されている書誌情報の影響を同定することができた。
- 日本図書館情報学会の論文
- 2009-03-25
著者
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