北関東山地の超塩基性岩
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概要
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北関東山地三波川変成帯の西縁では,同変成岩中にいくつかの超塩基性岩が迸入している.このうち,最大のものは,下仁田町南方の黒内岩体で南北2km,東西1kmの規模で露出している.同岩体は単斜輝石カンラン岩で,顕著な層状構造は認められない.この他に小規模な岩体が,青倉,弁天沢・土屋沢などに露出する.これらの小岩体は,比較的,輝石にとんでおり,一部には,斜方輝石をふくむものもある.もっとも一般的な鉱物組合わせは,カンラン石+単斜輝石+褐色角閃石+クロム鉄鉱である.カンラン石は,Fo. 83〜85であり,単斜輝石はAlをおおくふくむ透輝石である.この種の超塩基性岩は,一般の"アルプス型カンラン岩"にくらべて,やや鉄にとんだカンラン岩層の部分熔融の結果生じたものであろう.
- 1966-05-30