15年間経過観察後胸腔鏡下に核出した硬化性血管腫の1例
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概要
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症例は69歳女性.1981年の検診で胸部異常陰影を指摘され近医受診.精査し良性肺腫瘍の診断で経過観察されていた.1996年の胸部X線で腫瘍の若干の増大を認めたため,切除目的で当科紹介された.全身麻酔下にトロッカーを3ヵ所より挿入し,胸腔鏡下に腫瘍核出術を施行した.切除組織の免疫組織学的検討では,alpha-smooth muscle actin, Cytokeratin, CD68, Vimentine,が陽性であり,c-myc, p53, CD34, estrogen receptor, progesterone receptorは陰性であった.肺硬化性血管腫は,長期間経過観察され,腫瘍の増大傾向が乏しく,CTなどの精査で転移の所見がなければ良性腫瘍と診断してよく,このような腫瘍に対しては,胸腔鏡下核出術を選択してもよいと思われた.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 1997-11-15
著者
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