公的介護保険におけるスーパービジョンの現状と課題 : 主任ケアマネジャーのインタビュー調査から
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概要
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スーパービジョンは社会福祉実践でのバーンアウト抑制等に有効であるとされているが、わが国での実践状況は欧米に比べて随分と立ち遅れている。そこで本稿では、スーパービジョンを担う役割として、2006年に創設された地域包括支援センターに配置された主任ケアマネジャーのインタビュー調査をとおして、スーパービジョンがわが国における公的介護保険で導入された経緯をも押さえながら、公的介護保険におけるスーパービジョンの現状と課題を明らかにすることを目的としている。インタビュー調査の結果、現状では(1)事業所、職種間の調整等のネットワーク構築に着手している主任ケアマネジャーが少ない、(2)定期的なスーパービジョンを行う時間が確保できない、(3)地域包括支援センターによって、主任ケアマネジャーが担う業務にばらつきがある、という3点が明らかになった。このことから、主任ケアマネジャーに求められている役割と実際の業務内容との間に、大きなギャップがあることが考えられる。
- 2008-03-20