49. 震災時生活支障の予測マップ

概要

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ライフラインの震害に起因する住民の生活支障が災害下の社会問題として注目されて久しいものの、この問題に関する災害科学的な取り組みには著しい立ち遅れがある。生活支障の研究には、いまだに系統的な手法がなく、災害の発生を見るごとに、それを記録するだけの作業がくり返されている。事実を見つめ、問題の所在を探ることの重要性もさることながら、災害の軽減・防止へと展開する過程を視野に入れながら問題を理想化し、系統的に評価する技術を持つことも緊急かつ本質的な課題である。この研究では、ライフライン震害による生活支障の問題を家庭での日常生活に対する制約として捉え、制約の「つよさ」を予測的に評価する方法を開発した。制約の「つよさ」を数値的に記載する指標を構成するとともに、ライフラインの停止状況と、ライフラインに対する被災世帯の依存性を入力情報とし、制約の「つよさ」を出力する手法を定式化した。また、この手法を用いて事例調査をおこない、予測マップを作成した。この研究をつうじて、生活支障の「被害予測図」を作成することが可能になり、さまざまな物的被害や機能被害のぱあいと同じ水準の情報が準備できるようになった。
地域安全学会の論文

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