仮定法 : 英語文法に馴染まない文法構造
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概要
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本論文では,英語の仮定法がラテン語文法を英語文法に無理に組み入れたものであるという点について述べ,最近の一般的傾向として,仮定法が実際あまり用いられていなかったり,用いられたとしても,誤用されたりしている場合が多いことについて述べる。そして,仮定法に関する英文法学者の意見を考察するとともに,現在どのように仮定法が用いられているかについても考える。ラテン語文法が英語文法に無理に組み入れられた点については,長年,日本の英語教育に携わってきたことにより,日本人の英語教師の傾向との共通点があることが明らかとなった。日本人の英語教師の傾向として次の点が挙げられる。つまり,日本語を英語に翻訳する場合,日本語の文法構造や語法を英語に押し付けることである。同じように英語を日本語に翻訳する場合にも,英語文法や語法を日本語に押し付けている。どちらの場合であっても,とても不自然な言葉が生まれてしまうのである。