戦間期日本の貨物自動車輸送 : 全国的概観
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概要
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戦間期の日本では、外資系自動車会社である日本フォード、日本GMによる自動車製造および全国的道路改良による道路状況の改善を背景に、貨物自動車の利用が大都市圏から地方へと拡大した。迅速かつ機動的な戸口から戸口への輸送という鉄道輸送には無い特徴をもつ貨物自動車は、輸送時間と輸送費の点で鉄道より優れていたことから、鮮度の維持が欠かせない生鮮食料品の輸送などに活用され、鉄道の補助輸送のほか鉄道と並行する輸送にも進出して、短距離輸送を中心に国有鉄道と自動車の競合が発生した。貨物自動車輸送業は車両1台を所有する小規模経営が一般的で、荷主の指示により随時随所で輸送を行う貸切営業が大宗をしめ、貨物自動車の急増に伴う競争の中で、輸送業者は種々の営業努力を行いつつ経営を成り立たせていた。
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