物流の変遷に関する国際経常的視点からの考察
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概要
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物流の発祥は今から約1世紀前の20世紀初頭において企業の流通活動が需要創造と物的供給に分類された時代までさかのぼり,概念的には前者がマーケティング,後者が物流へ進化していったと考えられる。しかしマーケティングが理論的に大きく発展したのに対し,物流は実務的な要素が強く現れ,マーケティングのように学術的に幅広く研究されてこなかった嫌いがあるのではないだろうか。ところが最近,企業経営の分野では「物流」に対する関心が急速に高まっており,「物流改革」あるいは「ロジスティクス・ルネサンス」という用語まで使われるようになってきた。実際,物流の分野にも効率化や合理化,さらには国際化やグローバル化を目指して革新的な変化を予感させる現象が見られるようになった。例えば日本では1980年代に物流を戦略的な経営管理の一環と捉える「ロジスティクス」という概念が導入され,1990年代は情報化とグローバル化が急速に進展するとともにSCMや3PLへの関心が高まり,21世紀は経済の一層のグローバル化を背景に「国際インテグレーター」と呼ばれる総合物流事業者が活躍する時代になったといえよう。こうして製造業のグローバルな事業展開やマーケティングにおける顧客満足を推進するために,物流の進化形としてのロジスティクス,SCM,そして3PLが国内だけでなく国際的な経営戦略の中核に位置づけられるようになってくるわけである。
- 2008-12-25
著者
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