Communication Strategy(コミュニケーション方略)指導の効果のテキストマイニングによる分析
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概要
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多くの日本人の英語学習者は英語でコミュニケーションをとることに自信がない。また大学生の多くは一般教養の英語科目として英語コミュニケーションを学んでいるが,授業を履修した後もやはり英語のコミュニケーションには自信が持てないことが多い。大学における英語コミュニケーションの授業は,最低7年以上も続く英語学習の最終段階として非常に重要な位置を占めると考えられる。一般教養の英語の授業は,学生が英語を「使えない道具」として捉えてしまうか,あるいは「いざとなったらなんとか使える道具」として捉えるか,の分かれ道とも言える。本研究の目的は,英語コミュニケーションの授業で,communication strategy(コミュニケーション方略,以下CS)を教え,それが有効であることを経験させることによって,英語学習への動機付けと自分の英語力への自信をつけさせることが出来るかどうかを確認することである。通常の授業で毎週顔を合わせるクラスメートとではなく,顔を合わせたことも言葉を交わしたこともない他クラスとの合同授業において英語によるコミュニケーションを行なわせることによって,英語を「相手を知るための手段,または道具」として認識させることができる。年に3回,他のクラスとの合同授業を行ない,テキストマイニングの基礎的手法によって授業後アンケートを分析することにより,それを授業改善のために活かし,また学習者の心理的変化を客観的に分析することが可能になる。3回の合同授業を終えたときのアンケート分析結果では,CSを使う経験によって英語学習への動機付けが高まり,英語によるコミュニケーションに以前より自信が持てるようになったという様子が読み取れる。