保育者を目指す学生の音楽観 : 保育者養成校における音楽授業の在り方について
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概要
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本学幼児教育学科学生の音楽観を調べるためにアンケート調査を行った。保育者を目指す学生には「音を楽しむ」方の「音楽」に接してほしいと思っているが、「音学」あるいは「音が苦」と捉えている者が多いように感じたからである。その結果、ほとんどの学生が「趣味としての音楽」は好むが、ピアノレッスンを含む「授業としての音楽」には苦手意識を持っていることが確認できた。また、苦手意識はあるものの、ピアノの授業は保育者となるために毎年欠かせないものであり、「音楽」というジャンルは「音・図・体」といった保育技術の中で最も重要で保育や子どもの日々の生活には取り入れるべきと、ほとんどの学生が「音楽」を重要視していることも分かった。このように、「音楽」は苦手だが保育者となるためには授業を履修せねばならないと考える学生たちの気持ちを、「保育内容(表現I)」という音楽表現の授業を通して、少しでもプラスの方向に導きたいと思った。この授業の主たる目的は、「心から楽しいと思える音楽体験」と「心・身体両面の開放」である。今回のアンケートでは、この授業を受講して「音楽」に対する意識が「変わった」という学生は78%であった。「音楽」に苦手意識を持つ学生の音楽観を少しでも変えることができたのではないかと思う。
著者
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