機械系アイテムの加速試験の課題 : 工業用ミシンの事例から(ものつくり現場の信頼性の取り組み)
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概要
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当社の主力製品である縫製装置(工業用ミシン)は生産財のため,市場より耐久性を要求されており,その造り込みには長い歴史がある.信頼性試験もこの耐久試験から始まっており,その結果を信頼性評価に用いるようになったのは,三十年以上も前からである.そのため,お客様からは製品の耐久性に高い評価を頂いているものの,その評価活動には多くの時間と労力を要していた.ところが,近年,グローバルな経済活動の中で,衣料生産における生産地は目まぐるしく変化し始め,これまでの生産地(北米欧日)から,中国を始めとする南アジアにシフトしている.これらの地域ではこれまで想定していなかった条件が多く存在し,製品の在り方や使い方等に変化が起きている.しかし,生産地の移動はしていても,最終のお客様は変わらないため,製品から作られる縫製品のさらなる品質向上も強く要求されている.また,近年,環境汚染の防止や資源保護,さらには原油高騰によるオイルの省資源化の動きも活発化している.そのような多くの課題の中で,製品構造まで含めた抜本的な製品の見直しを行なうことは急務であり,その評価を短時間で行なうための信頼性試験が必要である.そのため,その試験を効率良く,かつ,精度良く行なうため,当社では加速試験を用いて対応している.今回は,これまでの活動から,工業用ミシンを例にした,機械系アイテムの加速試験の今後の課題を報告する.
- 2009-03-01
著者
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