反復表現のもつ文体的効果 : orの場合
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概要
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本論文は、反復表現、特にorの反復に焦点を当て、現代英語から古英語作品にまで遡りながら、その文体的効果を検証するものである。orの反復は、ディケンズのA Christmas Carol、the Bible、シェイクスピアのRomeo and Juliet、同じくシェイクスピアのHamlet、チョーサーのSummoner's Tale、同じくチョーサーのGeneral Prologue、そしてBeowulfにおいて、共通して検証することができ、その文体的効果は多岐に渡る。反復表現は、語彙や表現の多様性を重視した際には、避けられるべき事項として考えられ、ときに幼稚な印象を与えると評価されることもある。また、orのような等位接続詞を用いた構文は、洗練されていないと見なされることもある。しかし、反復表現のもつ文体的効果は大きく、ときにそれは聴衆及び読者を引きつける要因となりえると言え、orの反復もまた例外ではないと考えられる。