障害当事者の書いた図書を用いた障害の受容に対する6段階の演習方法の検討(医療保健学部)
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概要
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リハビリテーション看護学の「障害の受容に対する援助」授業構築にあたり,学生が選んだ障害のある当事者の書いた図書27冊を用い,6段階構成の演習を試みた。演習の効果を「看護学生の障害についての図書選択の志向」,「障害のある人の障害の受容に対しての学び」,「演習による障害の受容に対する思考の変化」の3点より検討した。対象はA短期大学看護学生2学年40名の演習前後の2つからなるレポート記述とした。分析方法は内容分析とした。分析の結果,看護学生の障害についての図書選択の志向では,障害をボディーイメージから選択する傾向があった。障害のある人の障害受容の学びでは,演習前には,70記述からなり,6カテゴリーを抽出した。このうち,学生自身に対するカテゴリーは【障害に対するこれまでの自身の考えの変化】の一つだった。演習後では,63記述であり。3つのカテゴリーを抽出した。このうち,学生自身に対するカテゴリーは,【障害のある人を支えるための看護者として自身の変容の必要性】の一つを抽出した。学生が選択した図書を用いるメリットは導入が速やかであるが,反対に障害の種類や理解に対して偏るというデメリットがあった。6段階構成の演習は,学生の思考を障害のある人の自己認知の変化から専門職意識に発展させた。
著者
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