水中毒患者への看護介入に関する文献の動向(医療保健学部)
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概要
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水中毒となり悲惨な状態になることを予防するためには,多飲水状態における看護介入が重大な意味を持つと考え,先行文献の検索から有効となる援助について検討した。その結果,以下のことが明らかになった。(1)多飲水/水中毒患者に関する研究の動向 全般的には,2002年から2006年までの5年間で35件であり,それらの文献は研究結果1件,意見1,臨床的逸話33件であった。(2)多飲水/水中毒に対する治療の動向 医師による事例検討は,多飲水/水中毒に対する治療の原則は,水分出納・電解質管理であり,あらたな治療方法への提言はなされていない。(3)看護ケアの動向と成果 看護ケアの方法としては,35件の事例検討結果から(1)多飲水/水中毒の予防に関する援助(2)看護師のかかわり方(3)看護師による患者教育(4)気分転換(5)患者に気持ちを語らせる(6)日常生活に目標を持たせる。以上の6点の看護ケアに関する方法が示されていた。しかし,この内容は,根拠のある看護ケアとは言い切れないため,今後の検証課題であることが示唆された。