内戦化する世界と国際法の展開 : 国際法はテロリズムを認識できるか。いかに認識するか(<特集>テロのグローバル化と法規制の新展開)
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概要
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9・11テロを初めとするテロ-しばしば「新しい戦争」と呼称される-に国際法はどのように対処できるだろうか.あるいは,国際法はこれによってどのような変化を被っているのだろうか.本稿では,戦時/平時の二元論および国際/国内の二元論の崩壊過程,更にこれに拍車を掛ける世界的な統一権力の不在といった特徴を9・11以前からの連続において把握し,その延長にある今日の世界を「内戦化」と位置づける.そして,この状況に対する国際法の対処について,伝統的な条約体制による対処から,国連安保理の「立法」とも呼べる現象,更には米国による「帝国」の国際法までを通覧し,それらを総体として把握することを試みる.