ベトナム・メコンデルタにおける稲作- 養魚システムと流通
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概要
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稲やエビのモノカルチャー地域として描かれることが多いメコンデルタでは、近年輸出の多角化がすすみ農業・養殖形態も多様化している。本稿では、近年の養殖形態を明らかにするとともに、条件不利地域の主要形態である稲作-養魚システムの成立条件について、産地流通とのかかわりから予備的考察をおこなった。調査対象としたカントー省におけるこのシステムでは多魚種のポリカルチャーが主体であり、そのなかには用水から供給される天然種苗も含まれていた。地方市場に近接した地域では、販売に多くの小売商が参加することで多魚種の流通が可能であるが、国道から離れた地域では販売魚種が限られる傾向がみられた。前者の地域ではナマズを主体とした輸出型養殖が成長していることから、地域他部門の成長と流通経路の関係を視野に入れた養殖形態の分析が必要であると考えられる。
著者
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Long Doung
Institute Of Aquaculture And Fisheries Sciences College Of Agriculture Can Tho University
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Lan Lam
Institute Of Aquaculture And Fisheries Sciences College Of Agriculture Can Tho University
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IKEGUCHI Akiko
Faulty of Education and Human Sciences, Yokohama National University
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Ikeguchi Akiko
Faulty Of Education And Human Sciences Yokohama National University
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Long Duong
Institute of Aquaculture and Fisheries Sciences, College of Agriculture, Can Tho University