ふいそすちぐみんノ家兎血糖,血中乳酸ニ及ボス影響
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概要
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ふいそすちぐみんノ血糖ニ關スル研究ニ就テハ多數ノ實驗報告セラレタルモノアルモ,要之,大量即チ家兎ニ於テハ體重當きろぐらむ0.4mg以上ハ血糖ノ 加ヲ示シ,少量即チ體重當きろぐらむ0.15mg以下ニ於テハ反ツテ其ノ減少ヲ來スカ或ハ變化ヲ示サザルモノノ如シ.然シテ其過血糖ヲ惹起スル機轉ニ關シテハ主トシテ中樞性ニシテ之レニ副腎髓質モ亦關與スルモノノ如シ.ふいそすちぐみんノ血中乳酸ニ關スル研究ハ尚缺如セリ.我教室ニ於テ硫酸まぐねしうむ,鹽酸あんもにうむ,ぢうれちん,ぴろかるぴん及ビ其他ノ中樞性過血糖ヲ惹起スル藥物ヲ皮下ニ注射スレバ過血糖ト同時ニ血中乳酸 加ヲ示ス事ヲ實驗セラレタリ.ふいそすちぐみんモ亦中樞性過血糖ヲ惹起スル原因ニ由來スルモノナラバ血中乳酸ノ 加ヲ來サザルベカラズ.此處ニ於テ余ハ正常家兎ニ種々ノ量ノふいそすちぐみんヲ注射シ之等ノ量ト血糖ノ關係並ニ同時ニ發現セラルル血中乳酸ノ變動及ビ更ニ過血糖及ビ血中乳酸 加ノ機轉ヲ精密ニ檢索セントシテ次ノ如キ實驗ヲ施行セリ.實驗方法ハ余ガ前報告ニ於ケルモノト同様ニシテ實驗動物モ亦家兎ヲ使用セリ.實驗成績ヲ概括スレバ次ノ如シ.1)正常動物ニ體重當きろぐらむ0.025mg乃至0.1mgノさりちーる酸ふいそすちぐみんヲ皮下ニ注射スレバ血糖ハ 加シ其血糖 加ハ0.025mg及ビO.1mgノ皮下注射ニ於テハ弱クシテ兩者殆ド同様ノ程度ナリ.而シテコノ血糖 加ニ次デ時トシテ減少ヲ示スモノアリ.大量ノ注射ニ於テハ血糖 加ハ可成リノ強度ヲ示ス.2)血中乳酸 加モ亦大體ニ於テ血糖 加ト平行シテ 加シ家兎體重當きろぐらむ0.1mgノふいそすちぐみんノ皮下注射ニ於テ最モ弱クシテ體重當きろぐらむ0.025mgニ於テハソレヨリモ僅ニ強シ.體重當きろぐらむ0.5mgノえいそすちぐみんノ注射ニ於テハ飛躍的ニ 強シ,體重當きろぐらむ1.0mgニ於テハ尚其レヨリモ強度ナリ.後二者ニ於ケル如キ大量ノふいそすちぐみん注射後ノ血中乳酸増加ハ中樞性過血糖機轉以外ニ尚筋肉〓搦ニヨリテモ亦誘起セラルルモノナルベシ.3)體重當きろぐらむ0.5mgノふいそすちぐみんヲ靜脈内ニ注射スレバ血糖 加ト同時ニ血中乳酸モ亦強ク 加シ同量ヲソノ皮下ニ注射セルモノヨリモ強シ.4)體重當きろぐらむ0.5mgノふいそすちぐみんノ靜脈内及ビ皮下注射ハ兩側内臟神經切斷ニヨリテ血糖 加ハ約1/3ダケ,血中乳酸 加ハ約1/2ダケ抑制セラル.5)ふいそすちぐみん過血糖ハ豫メ迷走神經ヲ横隔膜ノ下部ニ於テ切斷セラレ,或ハ甲状腺末飼養並ニ甲状腺摘出等ノ家兎ニ於テ殆ド影響セラレズ.6)血中乳酸 加ハ迷走神經切斷,甲状腺摘出,甲状腺末飼養ニヨリテ抑制セラル.之等ノ抑制ハ甲状腺摘出ニ於テ強ク,甲状腺末飼養ニヨリテ僅ニ,迷走神經切斷ニ於テハ殆ド甲状腺末投與ノモノト同程度ナリ.7)家兎ノ體温ハふいそすちぐみん注射後僅ニ下降ス,ソノ體温下降ハ内臟神經切斷,迷走神經切斷動物ハ正常動物ヨリモ強シ.8)呼吸ハ少量ノふいそすちぐみんノ注射後ニ於テハ徐々ニ,大量ニ於テハ一過性ニ 加シ後減少ス.
- 京都府立医科大学の論文
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