車載電子製品を取り巻くEMC環境と評価(放電/電力/一般)
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概要
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自動車では,「走る」,「曲がる」,「止まる」といった基本的な機能に加え,情報通信(IT),環境,快適・安全への要求が高まっており,それを実現するために多くの電子機器が搭載されるようになってきた.自動車は移動体であるということ,および,狭い車室内に多くの電子製品が装着されているということのために,車両内外双方に対するEMC性能の考慮が不可欠である.本稿では,まず車載電子製品の現状と将来動向について示し,それら電子製品を取り巻くEMC環境と性能確保に向けた取組・評価活動について,当社における状況を示す.具体的には,EMC性能確保のための製品の配置,システム構成で考慮すべき点を,回路部品では低雑音化に関する事例を,またEMC性能作り込みのための事例としてD/Rを活用したフロントローディング設計について示す.一方,車載電子製品は自動車と同様に法規制の対象であり,評価活動を円滑に実施するには,関係法規の動向把握が不可欠であるので,その代表的法規である欧州法規(2004/104/EC)の動向について示す.また,法規やカーメーカの独自規格は,代表的な国際規格であるCISPR 25やISO 11452を試験方法として採用しているため,その動向把握も合わせて必要となる.現在この国際規格は携帯電話の普及によるイミュニティ新規格の発案や,昨今のデジタルメディア,使用周波数拡張などを視野に入れたエミッション規格の改定が行われているなど,電波事情を反映する形で審議が続けられている.本稿では,これらについても示す.
- 2008-12-12
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